トラネキサム酸の持続時間は血中濃度・半減期で推測できる

 

トラネキサム酸の持続時間を知りたいのであれば、薬成分の血中濃度が最大になる時間と半減期を確認しましょう。

 

血中濃度最大時間(Tmax) 半減期(t1/2)

約3時間

約6時間

参考ページ:トラネキサム酸添付文書

 

トラネキサム酸の血中濃度最大時間はおよそ3時間となります。これは一般的な医薬品とくらべても、とくに長すぎるとか短すぎるという時間ではありません。なお、半減期はおよそ6時間です。つまり、朝食後にトラネキサム酸を服用した場合、およそ6時間後の昼食時には薬成分は半減していると考えられます。服用後からさらに12時間後では薬成分は1/4に減っているため、夜にはほとんどトラネキサム酸の効果は残っていないといえます。

 

つまり、トラネキサム酸の効果を持続させたいのであれば、1日1回服用するのではなく、2~3回に分けるとよいでしょう。

 

大切なことは「服用タイミング」をまもること

 

トラネキサム酸を服用するにあたり、1日中ずっとシミや肝斑対策の効果を持続させたいのであれば、飲み方を工夫する必要があるでしょう。トラネキサム酸の半減期が6時間ほどであることを目安にするなら、18時間後の血中濃度はおよそ1/8とほとんど効果がないことがわかります。つまり、プラスミンの働きをおさえる作用もほぼなくなっているのです。1日ずっと効果を持続させたいのであれば、1日2~3回服用するのが望ましいといえます。

 

なお、服用するタイミングを「朝昼晩の食後」といったん決めたなら、そのルールを継続するようにしましょう。気まぐれに朝だけ飲んだり、朝晩だけにしたりと、バラバラに服用するとトラネキサム酸の血中濃度が不足する時間ができてしまうからです。

 

トラネキサム酸の効果を実感するには、2ヶ月は継続して服用しなければなりません。じっさいにシミや肝斑などが改善した人の多くは、決められた服用方法を守ったからこそ効果が得られたともいえます。大切なことは、ただしく服用することで、1日をとおしてトラネキサム酸の血中濃度を保つことです。もし、適当な時間に服用していれば、プラスミンを阻害する効果も薄まってしまうため、服用方法は変えないようにしましょう。

 

腎臓障害では血中濃度に問題あり?

 

医薬品の血中濃度がさがるのは、体内で代謝・分解されたあと排泄されるというしくみによるものです。

 

腎排泄  → 腎臓で排泄されること
胆汁排泄 → 肝臓で生成される胆汁のなかに排泄されること

 

上記はおもな医薬品の排泄方法となります。なお、トラネキサム酸は腎臓で排泄される医薬品に分類されます。

 

健康成人にトラネキサム酸を250mg又は500mg単回経口投与した場合、トラネキサム酸は速やかに吸収され、投与後24時間以内に投与量の約40〜70%が未変化体として尿中に排泄された。

 

上記はトラネキサム酸の添付文書の内容です。「尿中に排泄」という記載があるので、腎機能による排泄方法だと推測できます。このことから、腎不全や腎機能障害などで腎機能に問題のある人がトラネキサム酸を服用すると、排泄がきちんと行われないおそれがあります。そうすると、血中濃度を薄めることができず、高いままになってしまいます。

 

この問題を解決するには、トラネキサム酸の服用量を減らすという方法があります。血中濃度が下がりにくい状態であるなら、そもそもの服用量を減らすことで対処できるでしょう。ただし、血中濃度は簡単に測定できないため、正確な判断を必要とするのであれば、医師の診察をうけることをおすすめします。

 

予定があるときなど飲み忘れを防ぐ工夫とは?

 

ふだんならトラネキサム酸をわすれずに服用しているという人でも、プライベートや仕事の用事で外出するとうっかり飲み忘れてしまうこともあります。こういった飲み忘れを防止するには、つねにトラネキサム酸を携帯するようにしましょう。

 

もしも、人前でトラネキサム酸を服用したくないというのであれば、その日だけ服用タイミングを変更してもよいでしょう。たとえば、朝食後にトラネキサム酸を2回分服用して、外出先から帰ったら1回分を服用するなどの方法です。半減期が6時間ほどであるため、効果が持続しないか心配かもしれませんが、2回分のトラネキサム酸を服用したなら、血中濃度はあるていど持続するため問題ないでしょう。

 

とはいえ、この服用方法は特別なケースであることを忘れてはいけません。基本的にはただしい服用方法を守ることが重要だからです。むやみに服用方法を変えれば、シミや肝斑の改善を遅らせてしまうかもしれません。もし、日常的に外出していて服用タイミングが守れないというのであれば、人目につかない場所での服用や、服用していることを隠さないなど、なんらかの対策を考えましょう。